中小企業融資、これまでの傾向

以前までは、中小企業は銀行からの融資を受けにくいとされていました。
というのも、融資した中小企業に不良債権が発生してしまうことを、銀行は恐れていたのです。
融資が仇となって返ってくることを避けなければなりませんから、銀行が忌避するのも考えてみれば当然のことかもしれませんね。
しかし、それゆえに「貸し剥がし」とか「貸し渋り」と言われ批判されていたのも事実です。
聞いたところ、中小企業に向けて行われる融資の額が、約100億円も減少したことさえあるのだそうですね。
俄かに信じがたい事実ですけれど。

融資を中小企業が受けにくいことの理由としては、ひとつめに費用対効果の問題が挙げられるでしょう。
融資を行うにあたっては、まず審査が必要となります。
融資の額が大きければ大きいほど審査も慎重になり、それだけに審査コストもかかるものです。
しかしそれは絶対ではなく、全体的に見れば融資額がどうあれコストにそれほどの違いはありません。
すると、銀行にとって効率的なのは、一つの企業に対して融資額を増やすことです。
大企業ならともかく、それを行うには中小企業では効率が悪いのですね。

ふたつめの理由に挙げられるのは、資金回収が不確実であること。
中小企業は経営の安定感が大企業ほどではないので、ひとつめの理由よりもこちらのほうが大きな理由なのではないでしょうか。
特に、中小企業の中でも下請企業といったところは、数ヶ月後の資金繰りさえなかなか見通しが立てられないということも多々あります。
赤字がついている中小企業、債務超過となっている中小企業・・・これらも決して珍しくないことです。
そのため銀行にとって、中小企業への融資はリスクが高いと考えられるのですね。

・・・これらが以前までの中小企業への融資の傾向です。
この姿勢が、ここ近年では変化してきています。